国としては「物価上昇率2%」を目標に、さまざまな金融政策をおこなってきました。
黒田バズーカについても「物価上昇率2%」を目標に掲げています。
それでは、なぜ物価上昇率2%が目標なのかをみていきましょう。
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物価下落が景気低迷の理由と考えているから
日本経済においては、90年代後半以降 15 年にわたって物価下落(=デフレ)が続い
ていました。
日銀としては物価下落が景気低迷を長期化させた原因と考えているのです。
簡単にいうと下記のような負のスパイラルが発生していたわけですね。
給料の低下や将来への不安で、消費者が買い物を控える。
⇒ 企業は商品を買ってもらうために価格を下げる
⇒ それでも中々買ってもらえない
⇒ また価格を下げる
⇒ 企業の収入が下がる
⇒給料が低下、将来への不安
⇒以降繰り返し…というわけですね。
物価の安定
世界中の中央銀行の多くが「2%」の物価上昇率を目標としているからです。
いえいえ、ただ雰囲気で決めているわけではないんです。
日本だけ物価目標が低いと下記のような影響があるんです。
アメリカで物価が上がると1ドルで買えるモノが減る(つまり1ドルの価値が下がる)
⇒でも日本では物価が上がらない場合…
100円で買えるモノは同じ(つまり100円の価値は変わらない)
⇒1ドルの価値が下がると、円の価値が上がる
⇒円高が進む
日本は基本的には輸出国ですから、円高になると経済的なダメージが大きいわけですね。
出典:財務省統計
財政が安定する
「物価上昇=円の価値が下がる」わけですから、物価上昇がつづけば国の負債の実質の負担が減るのです。
日本はお金を借りまくっている国ですから大きな影響があるのです。
これは個人でも同じですよ~。たとえば借金をして家を建てたとします。物価上昇が進めば、家の価格は上がり、借りているお金の価値が下がるわけですから、実質の負担は減りますよね。
また、「年金の支払負担が実質減少する」という点も大きいです。
日本は社会保障が支出の30%以上を占める国ですから、こちらも非常に大きな影響があるわけですね。
まとめ
なぜ物価上昇2%が目標なのか?をわかりやすくお伝えすると上記の3点がイメージしやすいかなと思います。
日本経済が好調になるように、ぜひとも目標を達成してほしいですね!
本日は以上です(^^)
YouTubeでもわかりやすく解説しています!