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合意なき離脱とは何か?イギリスが離脱したらどうなるの?わかりやすく解説します。

イギリスのEU離脱(通称 ブレグジット)の結論期限が迫ってきています。

2019年3月29日が期限となっていた中で、2週間の期限延長が決まりました。

イギリスのメイ首相とEUによる合意が否決された場合は離脱を2019年4月12日まで延期し、5月の欧州議会選に参加するかを決めるということです。

そもそも合意なき離脱とは何なのか?

合意なき離脱となった場合、どのような影響があるのか?

今回はこちらをわかりやすく解説していきます。

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Contents

合意なき離脱とは何か?

合意なき離脱とは何かを理解するために、イギリスのEU離脱に「ソフトブレグジット」「ハードブレグジット」「合意なき離脱」「ノーブレグジット」という4つのパターンがあることを知っておきましょう。

ソフトブレグジット

ソフトブレグジットとは、EU離脱後に人の移動(移民・難民)の制限を厳しくするが、モノの移動など輸出入は今まで通り保証するというものです。

ハードブレグジット

ハードブレグジットとは、EU離脱後に人の移動(民・難民)の制限を厳しくするというものです。

ハードブレグジットの場合、基本的にはWTOのルールに戻ることになるのでモノの移動など輸出入のルールも変更となります。

合意なき離脱

合意なき離脱とは、イギリスとEUとで何の条件合意もしないまま離脱することです。

人の移動はどうするのか?モノの移動はどうするのか?そいういった条件が整わないままEUから離脱してしまうわけですから、基本的には世界貿易機関WTOの規則の下で、税関検査や関税が適用されて特別待遇なしということになります。

2016年6月23日の国民投票では離脱派が勝利したところから、イギリスとEUとの条件交渉がずーっと行き詰まっているため、合意なき離脱が現実味を帯びてきているというわけです。

ノーブレグジット

ノーブレグジットとは文字通り離脱しない「離脱撤回」いうことですね。

合意なき離脱でどのような影響があるのか?

合意なき離脱の可能性については、イギリス、EUともにリスクを想定しています。

合意なき離脱となった場合、今まで無かった税関手続きなどが発生します。

イギリス側からすると輸入開始にどのくらい時間がかかるかわからないため、商品の品切れや物価の高騰などが発生する恐れがあり、生活や経済活動に大きな影響がでることになるでしょう。

経済への影響

経済影響について、イングランド銀行は「最悪の場合イギリス経済が1年以内に8%縮小する可能性があり、その影響は2008─09年の世界金融危機を上回る」とも試算しています。

国際通貨基金(IMF)では、合意なきブレグジットによって英国経済はマイナス成長に陥ると予測しています。

これらはリーマンショック級の経済ダメージがあるということを示唆しているということです。

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貿易への影響

貿易のハードルが高くなることで、イギリス、EUどちらの企業もダメージを受けます。

ただ、離脱賛成派は、将来的にイギリスがEUとの自由貿易協定を実現すれば、輸出も自由に行えるようになると主張しています。また、EUとの関係を続けるよりも、アメリカやインド、中国といった、より成長率の高い国々と貿易する方が利益になると考えているのです。

為替・ポンドへの影響

経済に与えるダメージが大きいことを前提とすると、合意なき離脱によってポンドは大きく下落することになります。ポンド安、ドル高になるわけですね。

ロイターが発表したアンケート調査によれば、EUとの合意が成立しない場合、ポンドは6%以上下落するが、合意成立の場合には約5.5%上昇すると予想されています。

株価への影響

 

 

ポンド安になれば、世界で事業展開しているイギリス大手企業の多くは株価が上昇する可能性があります。

「ブリティッシュ・アメリカン・タバコ」や「GSK」など、収益の7割を海外で稼いでいる企業などですね。

ただ、イギリス国内に注力している企業はダメージを受ける可能性が高いです。

日本への影響

欧州の経済が混乱し、ダメージを受ける場合には、日本も連動してダメージを受けることになります。

イギリスに進出している企業はもちろんのこと、為替にも影響がでますから、大きな影響があると言えます。

なお、日本企業は合意なき離脱に備えて下記のような状況となっております。

合意なき離脱 現状は?

イギリスとEUの間で、離脱日時の延期だけが承認されているという状況です。

しかしイギリスとEUとの合意案を、再び英国議会の採決にかけることを前提として

  • 合意案が可決されれば5月22日まで
  • 合意案が否決されれば4月12日まで

という条件付きでの承認となっているのです。

英国議会で、この合意案が受諾となれば、この問題はいったん終了となります。

しかし、抵抗をつづけるとなれば「リーマンショック級」ともいわれるダメージをうける可能性もあるというわけです。

まとめ

状況が二転三転しており、まさにどこに落ち着くのかが見えない状況です。

そして、その結果によるインパクトはとても大きなものとなるわけですから、投資家としては把握しておくべき事態だと考えます。

今年の3月~5月あたりは経済が大きく動く可能性があり、ピンチにもチャンスにもなりえます。

勉強していくことでチャンスをつかみましょう(^^)今回は以上となります。

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