金融・経済

バブルとは何か?わかりやすく簡単に解説!当時の生活から日本経済崩壊の原因までをイッキに学ぼう!

コロナウイルスの影響で日経平均株価は大暴落し、一時16,000円をつけましたが

その後、すでに23,000円を超えるところまで急回復しました。

経済の実態は回復していないのに、上昇し続ける様子を見て

「これはバブルなんじゃないか?」

といった声も聞こえてくるようになりました。

そこで今回は過去の歴史を振り返りながら

そもそもバブルとは何なのかをわかりやすく解説していきます。

歴史から学ぶことで、今の投資やビジネスに役立てることも多くあると思います。

それでは早速やっていきましょうー!

Contents

なぜバブルになったのか?

まずなぜバブルになったのか?をみていきましょう。

これは1980年代にアメリカの貿易収支が赤字になったことが背景にあります。

アメリカの貿易赤字

当時、ドルの価格が高くて、アメリカ製品はとても高かったのです。

それに対して、円はかなりの円安だったのでアメリカに製品を輸出した場合には

「日本製品はめちゃくちゃ安いね。その上、品質も良いじゃないか!」

ということになるので日本製品は大人気でした。

バブル経済 日本製品

だから日本は国内でつくった製品をアメリカなど海外に輸出することでたくさん儲けていました。

その一方でアメリカで自動車や製造業に勤める人からすると

「俺たちが作っている製品が売れないのは、日本とかの海外製品のせいだー!」

ということになります。

とにかく貿易赤字を解消しろという声が高まりデモが起こる状態までアメリカの景気は悪くなりました。

そこでアメリカは周りの国に対して「いま景気悪いからちょっと協力してくれや〜!」

と声をかけてアメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、日本の先進国が集まることになりました。

プラザ合意

その5カ国で協力していこうということに決まり、みんなでドルを安くしていこうということになりました。

それが「プラザ合意」というものです。

このプラザ合意でドルの価値を下げることはわかっていたわけですが

日本が想像している以上にドル安円高になっていきました。

1ドル240円から、たったの1年で1ドル140円になったのです。

これによりアメリカの景気は良くなりましたが、日本はその悪影響をもろに受けることになってしまいました。

なぜかと言えば、日本で作ってアメリカに売ろうとしても、アメリカから見ると急に価格が高くなったので全然売れないという状態になってしまったんですね。

そこから日本経済は低成長状態に陥ることになりました。

国内経済を刺激する

海外で売れないなら、国内で何とか経済を盛り上げようということになり

「金利を引き下げる」という金融政策が取られることになりました。

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低金利でお金を貸し出すからみんなお金をたくさん借りてね〜というキャンペーンを行ったんですね。

そこでみんながお金をもっと貸してくださーい!という状態になっていれば良かったのですが

日本国内の経済が低成長状態になっていたこともあり、そもそもお金を借りたいという人がそんなにはいなかったのです。

そこでお金が流れたのが「土地」「株」でした。

特に「土地神話」が強く信じられていて”土地を買えば価格は必ず上がる”とまで言われていました。

その上、銀行もたくさんお金を貸してくれるので、みんなこぞって土地を買うようになりました。

土地を買えば値上がりするからとにかく買う。その土地を担保にしてまたお金を借りることができるので、また土地が買える。

その上、銀行もそれをどーぞどーぞと言ってお金をバンバン貸し出しているいる状況です。

その当時には「資産運用をしないでお金を持ったままの経営者なんてアホだ」と言われるほどまでになっていました。

このようにして、実態価値を無視して価格が上昇する状態

つまり、価格が上がるから買う、だからまた価格が上がるというループ状態こそが、

バブルというものの正体です。バブル 土地神話

バブル景気はどのような状態?

では、バブルになるとどのような状態になるのかをみていきましょう。

まずは先ほどの話のようにみんな一斉に土地を買い始めたことで

土地の価格はどんどんと上昇していきました。

その結果、東京23区とアメリカ全土の土地の値段が同じ価格になったとも言われています。

東京23区とアメリカ全土(東京のところに赤い点があるのが見えますでしょうか?)

あのアメリカの広大な土地と同じ価格なんて信じられないですよね。

また、バブル時代には1億円以上する高級マンションがポンポンと売れました。

リゾート開発も進み、日本国内だけでなく海外の有名なビルや絵画なども次々と買収していきました。

アメリカからも「ジャパンマネー」と恐れられるほどの購買力でした。

最近の中国を思わせるようなまさに爆買い状態だったわけです。

もちろん株価も絶好調で、日経平均株価は史上最高値の38,915円を記録しました。

この時には多くの人が日経平均は5万円を突破していくぞと信じて疑わなかった時代です。

投資家だけでなく、一般市民にも大きな恩恵

投資家だけでなく一般市民にもかなりの恩恵がありました。

学生は就活しているだけで会社から交通費やお礼という名目でなぜか現金がもらえたり、

他の会社に目移りしてしまわないように、高級レストランで接待されたりもしていました。

内定してからは研修という名目でハワイなどの海外旅行にも連れて行ってもらえたそうです。

もちろん会社に入ってからもバブリーで経費はゆるゆるですからタクシーが乗り放題です。

もはや道端ではタクシーが止まらないから札束を振ってタクシーを止めたり

それでも止まらないから窓から無理やり札束をねじ込んでいたなんていう逸話まであります。

他にもゴルフ場へ移動するときにはヘリコプターを使うなんていうこともしていたそうです。笑 

また、今ではあるかないかと話題になるボーナスも当時は2ヶ月に1回は貰っていたそうです。うらやましいですね。

ちなみに、クリスマスには高級ホテルのレストランで食事をしておしゃれなプレゼントを渡すという文化もこの頃から流行し始めたものだと言われています。

バブル時代には同じものでも、価格が高い方を選ぶという価値観もかなり広がり、安いものとか地味なものは売れなくなるという不思議な世界だったわけでございます。

バブルはいつからいつまで?

バブルの期間 いつからいつまで?実はバブル景気というのは、1986年〜1991年の5年間程度の期間だったと言われています。

ただ、この期間は経済指標上で盛り上がっていた期間であって

実際に国民の多くが景気がいいな〜と感じていたのは1988年〜1991年頃の3年間程度だと言われています。

思っているよりもバブル景気というのはあっという間に終わってしまったんですね。

バブルはなぜ崩壊したのか?

バブル崩壊の理由 BIS規制 総量規制 金利の引き上げでは、なぜ景気絶好調にも関わらずバブルは崩壊したのでしょうか?

主な理由は「規制」「引き締め」です。

バブル崩壊の理由「規制」

まずことの発端となるのはBIS規制です。

BIS規制と言うのは、銀行の自己資本と貸し出し金額の比率を規制するというもので

簡単に言えばちょっとしかお金を持っていないのに、そんなに貸したら危ないでしょ?というものです。

これを国際決済銀行(BIS)という世界の金融システムを調整している金融機関が言い出したのです。

しかもこのルールはちょうど日本が規制に引っかかるように決められた条件なのでした。

だから日本の金融機関はこの規制に引っかからないように、貸し出していた多くの資金を急いで回収する必要が出てきたのです。

また大蔵省は金融機関へ「総量規制」を通達します。

これは実質「不動産への融資はもうやめてください。」と言うようなもので、

この総量規制に「土地が自由に買えなくなる?ってことは買う人いなくなる?え、それはやばい。」

いうこと、みんなが一斉に思い始めたので、土地を売り捌こうと必死になり、土地の買い手がいなくなってしまったことでり価格が一気に下落暴落することになったのです。

バブル崩壊の理由「引き締め」

金利の引き上げという経済の引き締めも行われました。

銀行は、それまでバンバンお金を貸していたのに・・・

急に「金利上がります。」と言い出したわけです。

そんな条件ではお金を借りることもできなくなる上に、その返済ができなくなり破産すると言うケースが多発しました。

更に、新たに地価税という税金を新たに設定して「土地を持っていると税金がかかる」と言うルールまで導入しました。

ここまで厳しい規制と引き締めが行われることになったわけですから、流石に経済が冷え込みます。

特に銀行の「貸し渋り、貸し剥がし」によって多くの人や企業が致命的な経済ダメージを受けることになりました。

これらきっかけにして不動産価格も株価も実体経済も崩壊していくことになりました。

なのでバブルは高まってきものが自然に弾けたと思われがちですが、

実は最初に規制を作った人がいて、それを受けざる得なかった日本の事情があるということです。

つまり、バブルは弾けるように仕向けられていたとも考えることができるわけです。

バブル崩壊後の世界

バブルが崩壊したことで、高値で買っていた株や不動産の価値は一気になくなります。

銀行も慌てて貸したお金を回収しようとしますが、借りた側ももう返せる手立てが

なくなってしまっているので、お金を返せなくなった企業が経営破綻するのと同時に

お金を貸した側の銀行などの金融機関も経営破綻することになりました。

大手企業も採用活動を取りやめることになり、この頃から「ニート」とか「フリーター」という

人たちが一気に増加したことで社会問題となってきたということです。

このバブルが弾けてから今日に至るまでを

「失われた20年」とか「失われた30年」と言ったりもします。

まとめ

バブルは弾けるように仕向けられていたということを考えると、

世の中の仕組みっていうのをもっと深く学ぶ必要があるんじゃないかと感じます。

バブルが弾けてから30年になりますが、ずっと好景気を実感していない僕らのような世代からすると信じられないような世界で結構うらやましいですよね。

ちょっとでいいからバブル景気を味わってみたかったというのが本音です。

今はもはや世界中で景気後退局面なので、じっと待っていても好景気がいきなり来るわけはありません。

投資副業など自分自身での力でコントロールできる部分を磨いていくことで、この不景気を乗り越えていくしかないんじゃないかなと思います。

だから、ただ祈るよりも、行動ありき、対策ありきだなと僕はいつも思っています。

そのためにも、過去の歴史から学んだり、世の中の動向を掴んで自分は今何をするべきなのかを考えていきたいです。

今回は以上となります(^^)

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