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ロシア ウクライナ情勢を超わかりやすく解説! 戦力にはどれだけの差がある?今後どうなる?

現在、ロシアとウクライナの関係が非常に危ういものとなっています。

紛争が続いていたウクライナの国境に、昨年秋から大規模なロシア軍が集結したことで、状況が一気に緊迫しました。

アメリカのバイデン大統領は「ロシアのウクライナ侵攻はあると思う」と発言するなど、戦争の可能性が高いという見方を示しています。

アメリカやイギリス、日本などの各国でも在留している自国民に向けて最高レベルの注意が呼びかけられ、ウクライナからの退避が始まりました。

なぜこれほど切迫した状況になり、欧米諸国を巻き込むほどの危機に発展しているのでしょうか?

そこで今回はウクライナ危機が生まれた経緯と、最新の軍事情勢についてまで解説します。

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動画でもわかりやすく解説!

Contents

2つのスタンスの間で揺れる国

ロシアとウクライナの関係は、歴史的に深い繋がりの中で進んできました。

実はどちらの国も、10~12世紀頃に君臨した東ヨーロッパの大国を起源とするなど非常に近い間柄です。

その後、アジアの大国モンゴルの侵略によって分裂しヨーロッパの支配を受けるウクライナと独立国のロシアというかたちになっていきました。

しかし力をつけたロシアはウクライナの支配を進めます。

その時に対立するポーランドとの交渉により西部はポーランド、東部と南部はロシアという風に分割して統治されることになりました。

この期間に、西部はヨーロッパ化が進み逆に東部と南部はロシア化が進んだのです。

こういった理由から、ウクライナは東と西でヨーロッパ派とロシア派に分かれ、1991年に独立してからも国内で対立し続けました。

そのためウクライナの政治はヨーロッパと協力するか、それともロシアと協力するかという2つの方針の間で揺れ動くことになります。

ヨーロッパと結びつきの強い西部では、ヨーロッパで結成された政治と経済の同盟である「EU」への参加を望む声が高まりました。

EUに入っていないと、その自由経済の恩恵を十分に受けることができないので、将来の経済活動で不利になると考えられたからです。

また、EUは年々拡大していてウクライナと国境を接するようになったので、西部の人にとってはより身近でリアルな問題でした。

ただし!
実際の経済はロシアに大きく依存していて、天然ガスなどのエネルギーもロシアからの輸入に頼りきりです。

しかも、ウクライナ経済を支えてきた東部の重工業はロシア向けに輸出しているので、ロシアとの関係を重視する声も根強く存在します。

そのためウクライナでは、EU派とロシア派どちらの大統領が当選するかによって、方針がころころと変わってきたのです。

さらに、EUとロシアの間に挟まれているという地理的な事情から巨大な2つの勢力による綱引きの舞台にもなります。

EUにとっては特にエネルギー問題が肝になります。

ロシアからウクライナを経由して、天然ガスのパイプラインが通っているのですが、ウクライナの混乱はこのパイプラインを通じてEUに波及します。

実際2006年に、ウクライナとロシアがガス料金をめぐって対立した時、EUを巻き込む大混乱に発展しました。

ロシアがガス料金の値上げを決めたことに対してウクライナ政府が抗議すると、ロシアはウクライナ向けのガスの輸出を停止しました。

世界的にエネルギー価格が高くなったことを受けての決定だったので、わがままを言うなと牽制したのです。

するとウクライナは、あろうことかEU向けのガスをこっそり抜き取り始めました。

そのせいでEUに届くはずだったガスが減り、パイプライン先のEUの多くの国が大混乱に陥りました。

こういった経緯からEUにとってウクライナの安定はより大切なものとなり、政治や経済だけでなく、軍事面からも支援して安定をはかっているのです。

一方ロシアにとっては、歴史的にも経済的にも結びつきの強いウクライナをなんとか自分の同盟に引き込みたい思惑があります。

また、ウクライナ東部の重工業はロシアに欠かせない軍事製品も作っているので、これを失うのはロシアにとって痛手です。

さらに、ウクライナ南部のクリミア半島には、ロシアにとって超重要な海軍拠点があるので、これも絶対に守りたいと考えています。

このように、歴史的な事情から国内で対立するウクライナと、そのウクライナに関わろうとする巨大勢力の対立が重なり、国際的な緊張状態になっているのです。

2つの立場と国内紛争

では、政治や経済の分野から始まった緊張状態が、なぜ武力を伴う紛争に発展してしまったのでしょうか?

そこには、ウクライナの政治が真っ二つに分かれたことと、横から首を突っ込む大国の影響がありました。

ウクライナで2004年にロシア派の大統領が当選すると「選挙に不正があった」と主張するEU派の国民によって、大規模な反対デモが行われます。

その結果、大統領選挙を一からやり直すことになり、新たに当選したのはEU派の大統領でした。

つまり、国民の声によって一度決まった大統領を変えてしまったのです。

こうした一連の出来事を「オレンジ革命」と呼びます。

ロシア派の大統領はロシアの支援を受け、一方のEU派はアメリカの支援を受けたと言われているため、大国が裏から影響を与えた事件でもありました。

新大統領はEUだけでなく、欧米の軍事同盟であるNATOへの参加にも意欲的で、将来的な加盟を目指そうとします。

オレンジ革命はウクライナ国民が起こしたものなので「ヨーロッパと手を組むことがウクライナ国民の意思だ」という主張がありました。

しかし、2010年にロシア派の大統領が再び当選すると、今度はロシアと仲良くする政策が始まります。

EUと結ぶはずだった協定の調印が見送られたこともあり、ついに国内EU派の不満が爆発し、2014年には大規模な抗議デモが起こりました。

この時、デモ隊と政府の治安部隊が激しく衝突し、火炎瓶や銃弾が飛び交う大規模な暴動へと発展します。

その結果、ロシア派の大統領が逃走する形でEU派が勝利するとまた新たな政権の誕生によって、EUと手を組むためにウクライナが動き始めます。

これに反発したのが、東ウクライナに住むロシア派の国民です。

逃げた大統領はロシア派の支持を受けていたので、またもや選挙結果をひっくり返されたことに猛反発しました。

自分たちはロシアと仲良くしたいのに、西の連中は何なんだと怒り出したわけですね。

するとウクライナ最南端のクリミア半島で暴動が発生し、議会や空港が占拠される事件が起こります。

これを受けたロシアはすかさず動き、クリミア半島を瞬く間にロシアの領土に編入してしまいました。

さらに、ロシアの支援を受けた武装勢力が東ウクライナで反乱を起こし、武力によって東部を占領します。

鎮圧にやってきたウクライナ政府軍と衝突し、泥沼の戦闘状態に発展します。

ウクライナ政府と武装勢力は何度も停戦を結びましたが、これが守られたことは一度もありません。

結局どちらともなく約束を破って争いが再開され、2022年現在まで解決の見通しは立っていません。

この紛争による犠牲者は1万人を超えます。

また、関係のないマレーシアの民間航空機が、ウクライナ東部を飛行中に撃ち落とされる事件も起きました。

事態を重く見た欧米諸国は、ロシアの責任を理由に経済制裁を発動しますが、対抗するロシアも経済制裁をやり返すなど、国際関係も悪化します。

つまり、もともとあったウクライナの国内対立とそれに関わろうとする欧米とロシアの対立が、ウクライナの紛争によって一段と深刻化したということです。

それでもこの紛争はウクライナの国内に留まっていたこともあり、諸外国はウクライナに直接関わることは控えてきました。

ところが、2021年春から突如ロシア軍が動き出し、秋にはウクライナとの国境に10万人規模のロシア軍が集結します。

こうした状況の急な変化にウクライナだけでなく世界中に緊張が走ったのです。

どうして今、再燃したのか 

ロシアの地上兵力は約36万人とも言われているので、今回の騒動ではその3割が集結するという大規模な軍事行動です。

これまで目立った動きを見せなかったロシア軍が、なぜこのタイミングで大きく動いたのでしょうか?

きっかけは2021年3月に、EUとの連携を進めていたウクライナ大統領が「ミンスク2の合意を履行しない」と言い出したからだとされています。

ミンスク2とは東ウクライナの紛争を解決するために、2015年にロシアと結んだ正式な停戦協定のことです。

前年にも同じミンスクという街で会合し、似た協定を結んでいたので、その第二弾ということでミンスク2と呼ばれています。

実際、この協定は紛争解決にまったく効果がなかったのですが、ロシア側の本当の狙いは「ウクライナのNATO参加を阻止したい」というものでした。

ですからウクライナの「合意を履行しない」という宣言は裏を返すと「NATOに参加する」という意思表示ともとれるので、それに反発したロシアが軍隊を使って脅し始めたということです。

実際にロシアは、ウクライナのNATO参加には大反対で、その上「NATOは大きすぎるからもっと小さくしろ」とまで要求しています。

NATOとは?

いったいロシアは、なぜこれほどNATOに神経質なのでしょうか?

NATOは主に、ロシアの前身であるソ連に対抗する目的で欧米が結成した軍事同盟です。

ソ連崩壊後も同盟は維持され、むしろ新しくできたロシアにも対抗するため、規模を拡大してきた経緯がありました。

この巨大な軍事同盟はすでにウクライナと国境を接しているため、ウクライナが加盟することで、今度はロシアとも接することになります。

そうなれば、ロシアにとっては喉元に刃を突きつけられるのと同じことです。

だからロシアは自国を守るために、何が何でもNATOの拡大を阻止したいわけです。

しかし、ロシアが起こした軍事行動は各国に警戒され、強い緊張と反発を生みました。

これにウクライナ軍も10万人を超える規模で東部に集結しつつあり、武装勢力を挟んでロシアと対峙する形になっています。

さらに欧米諸国も東ヨーロッパに追加の軍隊を派遣するなど、ウクライナを挟んだNATOとロシアの睨み合いにもなっています。

これが、現在のウクライナを取り巻く緊迫した状況です。

ロシアとウクライナの軍事力

もしロシアが本当に侵攻すれば、ウクライナは数日も保たないと言われています。

世界第二位の軍事力を持つロシアとウクライナには、一体どれほどの差があるのでしょうか?

現在ロシアの正規軍には現役の軍人が85万人ほどいて、予備の軍人をあと25万人追加することが可能です。

ここに国境警備隊などの準軍事組織の25万人を加えると、最大で135万人の兵力となります。

そしてウクライナ東部の武装勢力や、世界屈指のロシア民間軍事企業である「ワグナーグループ」もロシア側の戦力です。

これに対して、ウクライナの正規軍はおよそ50万人と、どれだけかき集めてもロシアの半分にも届きません。

ウクライナには女性も対象に含めた徴兵制度があるので、その気になれば国民の半分が兵士の候補です。その上、ロシアの脅威に対して軍隊への志願者が増えていて、この人数だけで13万人を超えると言われています。

装備面では?

ただし人数がいても、武器がなければ戦えません。では装備面ではどうでしょうか?

ロシアは陸海空全ての面で圧倒的に優れ、陸軍だけを見れば世界一の質と量です。

戦車だけでも1万を超えると言われ、これはウクライナの持っている戦車の4倍に当たります。

さらにロシアがクリミア半島を手に入れたことで、黒海には大規模なロシア艦隊が控えています。陸に囲まれたウクライナは海軍が弱いので、海では一方的にやられてしまう可能性が高いでしょう。

そして忘れてはならないのはロシアは核兵器の保有国です。

各国が核兵器を持ったことによって、逆に核兵器は危なすぎて使えなくなったと言われていますが、それでも脅しとしては効果があります。

このように、ウクライナは紛争を抱えながら強大な軍事力を前にしており、厳しい状況と言わざるを得ません。

果たして、高まり続ける危機は外交で解決するのか、それとも本当に戦争が起きてしまうのか。

先の見えづらい状況ですが、どちらかと言えば欧米諸国もロシアも戦うのを嫌がっている、という分析もあります。

欧米はロシアほどの大国と戦争するのは避けたいので、内心ウクライナにはミンスク2を受け入れて一旦ロシアと和解して欲しいという想いもあるのです。

一方のロシア国内でも開戦には反対する声が上がっていて、世論としても全面戦争にそこまで乗り気ではない空気です。

ただし、ウクライナのNATO参加は絶対に阻止したいので、ロシアも引くに引けない状況となっているのです。

何よりウクライナの国民がどう声をあげて国を動かすのか、これも重要なポイントになっています。

それらの判断が世界を動かすことになり、僕たち日本の政治や経済、働いている会社にも影響を与えます。投資やビジネスにも大きな影響があります。

だから世界で起きていることは他人事ではなく、自分事だと捉えるのが大切なのです。

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今回の動画は以上となります。最後までご視聴くださいましてありがとうございました。

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ということで、今回は以上です(^^)/

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