京都銀行が最初に任天堂に投資したのは1961年です。
これは、任天堂が花札をメイン商品として売っていた時代ということになります。
その間、58年ですから、まさに”ながーいお付き合い”だったと言えるでしょう。
ローカルCMなので参考の動画です。
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京都銀行は、任天堂の大株主
京都銀行は任天堂の株式を4.9%保有する大株主です。
京都銀行は売上高1,100億円程度です。
それに対して、任天堂は売上高1兆円、時価総額4,3兆円の企業です。
そんな大企業の株式の5%弱を地方銀行が保有しているというのは驚きですよね。
配当金だけで35億
任天堂の配当金を年間590円だとしても、京都銀行は5,880,200株を保有していますから…配当金だけでも35億円弱がはいるということになります。
京都銀行の経常利益は270億円程度ですから、京都銀行の利益の13%程度は任天堂の配当金と言うことになります。
過去には「任天堂の株価上昇による含み益の拡大などが期待されるため、京都銀行の株価が上昇。」なんていうニュースもありましたが頷けますよね。
なぜ京都銀行は、任天堂の株を売ったのか?
任天堂はIRにおいて「株主様より、当社株式を売却したい旨の意向を確認したため、売出しを実施いたします。」と公表しています。(詳細に興味があるかたはコチラから。)
つまり、任天堂側からではなく、京都銀行からの申し入れだったということになります。
ということは…京都銀行に何かしらの理由がありそうですね。みていきましょう。
京都銀行の業績が悪いの?
まっさきに思いつくのが「京都銀行の業績が悪くて、現金が必要なんじゃないの?」ということです。それでは、業績推移を確認してみましょう。
直近2年あたりでの利益の減少が気になりますが、思ったよりも売上高、利益ともに安定している状態でした。
地方銀行の見通しは暗い?
平成29年度「金融庁の金融行政方針」によると、2017年3月期決算で約半分の地域金融機関が本業で赤字となっているとされています。
さらに!
20年後には7割以上の地方銀行が本業で赤字となると見込んでいるのです。
資金力のあるメガバンクなどはIT化に積極的に設備投資を行なっている一方で、資金力のない銀行は、今でもかなりアナログな業務をしています。
業務がアナログなままだと10,000円の外国送金で手数料が1,000円以上かかりますが、IT化の進んだ銀行では数十円とかですからね。
技術の進歩によって、その差がさらに大きくなっていくのは火を見るよりも明らかです。
顧客も便利でお得な方を選ぶのは当たり前ですよね?そういうことなのです。
京都銀行の未来のため
ということは、京都銀行は将来のために今動いたという事が言えそうです。
任天堂もこれから先もずっと安泰とは言い切れませんからね。
京都銀行は、色々と動けるいまのうちに一歩動いたわけです。
まだ京都銀行からの公式な発表などは特にありませんが、今後そういった”本業”にプラスとなるような経営方針などが出てきたら面白い展開ですね。
そうなれば、他の地方銀行よりも動きのはやい面白い企業だなと感じますね。
まとめ
いまの世の中は本当に動きがはやいです。
企業も事業方針を転換したり、新しいことに取り組み続けています。
企業同士がくっついたり、離れたりすることも今後加速していくことでしょう。
本日は以上です(^^)
動画でもわかりやすく解説しています。