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メタバースとは?(仮想空間)

2021年7月、FacebookのCEOマーク・ザッカーバーグ氏が「フェイスブックの未来はメタバースにある」と発言し、10月にはメタバースの開発強化のために、社名を「Meta」に変更すると発表しました。

他にも、TwitterのCEOジャック・ドーシー氏はCEOを退任すると「SNSの次は仮想通貨だ」として軸足を移しています。

アメリカのEpic Gamesや日本のインターネット企業GREEもメタバース事業に力を入れるなど…次々と発表があります。

まだ聞きなれない言葉ですが、世界最先端の企業が注目する分野になっています。

実はこのメタバースがここ数年でいっきに加速し、僕たちの生活にも大きな影響を与える可能性があります。人によってはメタバース上で稼ぎ、メタバース上で遊ぶ…人生の大半をメタバース上で過ごす人も出てくることでしょう。

これは哲学的な問題にも繋がり、僕が個人的に非常に注目している分野でもあります。
そこで今回は「メタバース」についてわかりやすく解説します。

最後までご覧になって頂ければメタバースとは何なのか?いまどういう動きがあるのか?そして僕たちの暮らしにどのような影響があるのかまでを理解することができます。

動画でもわかりやすく解説!

Contents

現実世界と仮想世界 

メタバースとは、インターネットが作り出す仮想世界、仮想空間のことです。

meta」は超越、「universe」は世界という意味があり、現実世界と仮想世界を超越した世界という意味があります。

この言葉の由来は、1992年のSF小説「スノウ・クラッシュ」にあります。ゴーグルとイヤフォンを装着することでアクセスできる仮想空間が舞台の物語でした。

仮想空間というと、このゴーグルをかけたVR(バーチャル・リアリティ)を連想する方が多いと思います。

ただ、メタバースとはゴーグル内の世界に限ったものではありません。アバターと呼ばれるキャラクターを通じて自由に行動したり、他の参加者と交流をすることができるインターネット上の空間はすべてメタバースとなる可能性が高いです。

メタバースの定義はまだはっきりと定まってはいませんが、メタバースに詳しい投資家マシュー・ボール氏は”7つの必須条件”を提示しています。

1.永続性

メタバースの世界でも現実の世界と同じように、時間が無限に流れ続けています。例えVRゴーグルやパソコンの電源を落としても一時停止やリセットによるやり直しは出来ません。そして終了することもないのです。

2.ライブで同時多発

メタバースでは現実社会と同じように、多くの人たちが同じ空間をリアルタイムで過ごします。つまり実社会と同じようなライブ状態なのです。決められた場所ではなく自由な場所で、それぞれの時間を過ごすことができます。

3.上限なし

メタバースでは全員がユーザーの分身となるアバターを持っています。アバターの見た目は、ユーザーの好みに合わせて好きなようにデザインできます。そこにゲームような設定の上限はなく自分の好みに自由にデザインができます。

4.機能する経済

メタバースの世界でも現実世界と同じように、個人や企業が物を売ったり、サービスを提供したりなどの仕事で収入を得ることができます。もちろん手に入れたお金でメタバース上の土地や車を買うなどの大きな経済活動も行われます。

5.現実世界との垣根がない

メタバースにも公共施設などがつくられるようになると、現実の世界とメタバースの世界の両方にまたがるサービスが生まれるようになります。

例えば、メタバースの世界におかれた市役所の窓口に婚姻届けを出すと、現実社会でも結婚したことと認められるというような事も、もう近い将来でしょう。

6.プラットフォームの垣根がない

現状では、ゲームにしろSNSにしろ、その世界での経験やお金はそのゲームやSNSの中でしか使うことができません。しかしメタバースの世界ではプラットフォーム間での制限がなくなります。

例えば、ドラクエをプレイして手に入れたお金で、ポケモンの道具を買うことができるというイメージです。そのポケモンの道具をつかって今度はドラクエのモンスターを捕まえることで稼ぐ…なんていう世界になるわけです。

7.あふれるコンテンツと体験

メタバースの世界では、個人や企業などがより自由にコンテンツを制作し発信できるようになります。コンテンツとは、商品的な価値がある情報のことで映像・音声・文章・ゲームなどのことを言います。

実はこの部分がメタバースを広げる上で重要なテーマになるので、次の章でもう少し詳しく解説していきます。

エンタメ空間としてのメタバース 

メタバースは、ゲームを中心としたエンタメの世界で先行しています。なぜなら多くの人を取り込むのにゲームがやエンタメというのは非常に相性が良いからです。

そもそも日本で最初にメタバース的な動きが注目されたのは2007年の「セカンドライフ」でした。

セカンドライフは、ゲーム内で通貨を稼ぐことができ、それを現実の通貨に換金することができる点が他のゲームとの大きな違いでした。

また、ゲーム内で「ビルを建ててショップをオープンする」などのイベントも盛んに行われ、日本の企業も続々と参入し世界中で大流行しました。

まさにメタバースの先駆けと言えますが、ゲーム内での金銭のやり取りに不正な行為があったことなどから悪いイメージも付くようになり…ブームは終わりを迎えました。

その後、2017年にはEpic Games社から配信された人気オンラインゲーム「フォートナイト」が、ゲームの世界からメタバースへと徐々にフィールドを広げています。

フォートナイトは、ゲーム内で集めた素材で壁・階段・屋根・床などを作ったり、作った物を改造したりできるなどクラフト要素のあるゲームです。

フォートナイトは、VRゴーグルを使うタイプの仮想空間ではありませんが、仮想空間の中で他のユーザーと交流するという特徴から、メタバースのひとつであると言われています。

日本では米津玄師星野源がフォートナイト内でオンラインコンサートを開いたことでも話題になりました。世界ではアリアナ・グランデやトラヴィス・スコットといった超人気のアーティストたちが3Dの空間を駆使したライブを相次いで行っています。

同じようにゲーム内でモノをつくったり遊んだりできる「マインクラフト」も徐々にメタバース空間へと広がっていくことが考えられます。

ちなみに日本では2021年7月にインターネットの仮想世界【U】を舞台としたアニメーション映画「龍とそばかすの姫」が公開されました。

これは現実の世界では心を閉ざしている少女が、50億人以上が集まる仮想世界【U】では大人気の歌姫として全く別の人生を生きる、というストーリーです。

監督はそのインタビューで「現実とインターネットの世界がより近くなっている。50億人がログインしている究極のインターネット空間、それが【U】なんです。」と話しています。

こういったエンタメ方面から世の中の流れをみてみると、メタバースに対する抵抗感が少なくなるかもしれません。

メタバースと経済界 

次にメタバースと経済界の動きを見ていきましょう。

2021年時点でメタバースの本命とされているのは、Meta(旧社名Facebook)をはじめとした海外の大手インターネット企業です。

Metaは、VRゴーグルを開発するOculus(オキュラス)を買収し、ここ数年着々とVR世界に投資をしてきました。

また、オンライン会議サービス「Workplace」も開発するなど、VRゴーグルを入り口とするメタバースにおいて技術的にはダントツの存在になっています。このオンライン会議に参加した人たちからは「そこが仮想空間であることを忘れてしまうようだ。」という声もありました。

Metaが取り組もうとしているメタバースの特徴は、Facebookのような実名SNSでのオンラインコミュニケーションを接点として「現実世界に限りなく近い仮想世界」を再現することのようです。

このMetaの動きは「メタバース革命に火をつけた」と言われています。

またMicrosoftは「Microsoft Mesh」を2021年3月に発表しました。
こちらは、VRの先を行く「MR(Mixed Reality)」つまり複合現実という技術を目指しています。

イメージとしては現実世界に、仮想世界の情報を表示するという感じです。

これによりミーティングでも画面越しにいる相手と話すというよりも、すぐそこにいる相手に話すという現実世界の感覚により近づいていくことが考えられます。ゴーグルなども必要なくなるかもしれません。

そして、日本企業もメタバース事業に挑戦しています。

特に「ゲームからメタバースへ」というアプローチは日本企業の数少ないチャンスなのかもしれません。

あつまれ どうぶつの森」を販売する任天堂では、そのゲーム内で旅行会社のJTBが「JTB島」を公開しました。JTB島では仮想空間で旅を楽しむことができるので、これも大きな意味でメタバース的な動きです。

その他、ソニーグループはアメリカのEpic Gamesに巨額の投資を行い「ゲームの枠を超える、映像とメタバースの可能性」の研究に取り組んでいます。

インターネット企業のGREEも、メタバース事業に力を入れることを宣言しています。

GREEの子会社のREALITYでは、顔出しをしなくてもアニメ調のアバターを使って雑談などのライブ配信ができるということで、若者を中心に人気を集めています。それを入り口としてメタバースの世界を広げようとしているのです。

日本にはアニメ文化が根付いているので、アニメ的な世界観のメタバースでは、日本の企業が力を発揮できる可能性もあると言えるでしょう。

進みゆくメタバース 

これらを踏まえて上で、すでにメタバース上では新しい世界が次々とつくられています。

メタバース上で生活するだけ、もっと言えばゲームの世界で遊んでいるだけで稼げるなんていう世界がでてきています。

それがGameとFinanceからつくれらた「GameFi」です。代表的なものだと「Decentraland」(ディセントラランド)があります。

こちらは先ほどのフォートナイトと同じようにゲーム内で土地を売買・管理することができます。購入した土地は自由にカスタマイズ可能で、参加者は3DCGをつかって自由にコンテンツを作成できます。土地だけでなく作成したアイテムの売買も可能です。みんなが欲しがるようなデザインのアイテムをつくればそれを高額で売ることができるようにもなっています。

そして、そのゲーム内の通貨が現実世界の仮想通貨取引所に上場されている「MANA」という通貨なのです。

つまり、すでにゲーム内の通貨と現実の通貨を交換することができるようになっているのです。

これまでに企業もアートの展示会をおこなったり、音楽イベントを開催したりと自由に経済活動がおこなわれています。

その他のGamiFiだと「The Sandbox」というものも有名です。

先ほどの「マインクラフト」に似たような雰囲気ですがこちらもゲーム内で土地や建物、アイテムなどをつくることで「SAND」という通貨を稼ぐことができます。

このSANDも仮想通貨取引所に上場されているので、実は現実世界の通貨と交換できるほどの価値がついているのです。

現在ですと、これらの仮想通貨と、現実の通貨の架け橋になっているのがビットフライヤーやBybitなどの仮想通貨取引所というわけです。

仮想通貨に投資するというのはただの博打ではなく、ここまでお伝えしてきた、その技術や新しい世界が盛り上がる可能性に投資するという意味合いがあります。

だからこそ、可能性を感じる世界中の投資家のお金がいま仮想通貨をはじめメタバースやNFTという世界に集まってきているのです。

ちなみに個人的にはメタバースをはじめとする仮想通貨の世界は、インターネットが生まれたとき、次にYouTubeなどのSNSが生まれた時くらいのインパクトのある「革命的」な話だと思っています。

そういった仮想通貨の情報に少し興味がある人向けのLINEアカウントをつくってみました。新しい分野なので賛否両論あるかと思いますが、今どれくらいの人が興味があるのか気になります。

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さて、今やオンライン帰省やリモートワークが当たり前に普及しました。

より現実に近く、精度の高いコミュニケーションとしてもメタバースが期待されています。
逆に言えばメタバース上で話をする、遊ぶ、稼ぐといった関係から現実世界でも友だちになることもあるでしょう。

なんだかSFのような世界ですが、いま凄い勢いでその世界を実現しようと世界最先端企業が動いています。実現する日も近いのではないでしょうか。

 

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ということで、今回は以上です(^^)/

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